友達

昨日の夕方、友達が青白い顔をしてやってきて、赤ちゃんが病気で、2人分の輸血が必要だと言う。
誰も献血したがらなくて、血が足りないと言う。
誰に聞いてもみんな嫌がって助けてくれないと、友達なんて一人もいなかったと寝不足と疲労で血走った目を涙で潤ませる。
メキシコ人は約束を守らない。
明日ねーというと、守られるほうが珍しい。
もちろんメキシコ人じゃなくても約束を守らない人はいるし、メキシコ人にもきちんとした人がいるに違いない。
でもいろんな国を旅して思うことは、日本人の潔癖さ。
今回の地震津波で、世界中が感嘆した助け合いの心。
日本に生まれ育って、それが普通だと思っていると、違う国に行って痛い目をみることも多々ある。
それでも私は人を信じたいと思う。
結局全ては、人と人とのつながりだと思う。
一人でできることなんて限られている。
昔は自分一人でなんでもしてやろうと思っていた。
一人の方が楽しいとさえ思っていた。
いまでもやっぱり、たくさんの人がいるところは苦手だし、一人でいる時間の方が多いのには変わりないけれど、友達っていいなって思える人たちに出会って少し変わった。
話が脱線した。
輸血できるかどうかは検査してみないとわからないので、明日の朝行こうということになり、今日がその日・・・・・来ない。
こんな時も約束を守れないのか?
何が嫌いって注射なんて大嫌いなので(採血されるといつも貧血を起こす)、少しほっとした自分がなさけないけど・・・・・。
自分の娘のことなのに?
違う文化だからかな?
でもこういうことに文化も何もないと思うけど。
口に出したことには責任をもつ。
困った時には助け合う。
当たり前のことなんだけど、ここではそれが通用しない。
血は足りたんだろうか?
生まれて10日の小さな命。
弱いものは淘汰されて、強いものだけが生き残る。
無事に元気に育って欲しいと願う。