Victoria行きの船を待ちながら

Ride shareにメッセージだけ残して連絡の取れないAyaという、どこの人なのかわからない名前の人を待つこと3日。
やっと電話がつながって、英語の発音のよさに日本人ではなさそうだなあと思いながら、彼女の家に向かう。
イスラエルの人でした。
この国の人たちは世界中で見かけるけれど、どの人もみな美しい。
25歳の時に国を出てきたと言っていた。戦争ばかりで、テロリストが日々活動する中では暮らせないと。
間違いない。私もいやだ。
流浪の民イエス・キリストの時代から、争いの絶えない土地。
穏やかに、平和に暮らす国をもたないあの人たちは、居場所を求めて世界中を渡り歩く。
わたしは戦争を知らない。
パキスタンとインドの国境近くの町で、土ぼこりに汚れて、垢だらけで、皮ばかりになって、それでも決して姿勢を崩さない兵士たちが、トラックの荷台に乗っているのを時折見かけた。
人が周りで毎日のように殺されていくこと。
山にいる間に、町では自爆テロが起こり、元首相が暗殺されていた。
そんなところでも、人々は意外と優しく、楽しそうに生きていたけれど、でもないほうがいいに決まっている。
世界が平和になりますように
世界が平和になりますように
世界が平和になりますように
日本人も、カナダ人も、イスラエル人も、パキスタン人も、インド人も、アメリカ人も、いい奴もいれば、いやな奴もいる。
自分だって、いい奴にもなれば、いやな奴にもなる。
自分のことはこの際棚に上げて・・・。
帰る場所を奪われた人たちに、穏やかに暮らせる土地が見つかればいいなと思う。